07年タコ 単位:数量,1000トン、価格,円/kg
輸入の動向
19年の輸入量は、4.7万トンでわずかながらではあるが引続き減少した。これは主力のモーリタニアや中国からの減少を反映したものである。
本年の西アフリカでの漁は、モロッコを主体に長期休漁と漁獲量や漁場の規制、サイズ規制の中、依然生産自体の大きな伸びはみられておらず、資源も基本的には回復していない。
本年の西アフリカ夏ダコトロール漁は漁獲枠が1万トンで前年の9,000トンを1,000トン上回ったが、まだ大幅な枠増加ではなく、インパクトに欠けたものであった。北部が6月15日、南部が7月1日解禁で、昨年より10日遅い解禁であった。ダクラの陸凍は3,2,4番主体で、船凍は北部2,3,4番、南部は6,7,8番主体に推移したが何れも並漁であった。
モロッコの冬ダコ漁は10〜12月(昨年10〜11月)の休漁で本年は前年の残りの1−3月の操業で並み漁であり、サイズは3,4,5番の大型主体であった。また10月16日解禁のモーリタニアも含めて(スペイン船も含む)並み漁で6,5,7番主体であった。
市況は、休漁措置、漁獲枠の設定(TACの設定)、サイズ規制等も続いているが、枠増加も現地価格は依然高騰していることでEUとの買い付け競争の中で輸入価格、消費地価格とも更に上昇している。
大型サイズを始めとしてEU諸国との競合も多く、特にモロッコ産やメキシコ産については完全に買い負け減少が目立っている。
輸入国は、昨年に続いてモーリタニアが30%で前年(34%)並み、モロッコも22%(前年18%)であった。中国が15%(前年17%)とやや少なくなっており、続いて、ベトナム、メキシコ、スペイン、タイとなっており、引続きメキシコが目立っている。
輸入価格は、734円と買付価格の高値を受けて前年(627円)を上回った。
また本年も、マダコ、ミズダコ、ヤナギタコ等、国内外のタコ類の供給があり、国内需要に対応し、多様化している。
在 庫 量
本年の平均在庫量は、1.9万トンと前年(2.3万トン)を下回った。
越年在庫は2万トンで前年(1.9万トン)を若干上回ったが水準としては低いがマーケットからみるとやや重く、前年に続いて2万トン割れの越年在庫となった。
消費地入荷量と価格
19年の東京の入荷量(10大都市)は、1万トンで引続き前年(1.1万トン)を若干下回っており、引続き消費地での取扱の減少が続いている。
本年は高値の影響から殆ど特売もなくなり、マーケットの縮小は加速している。
家庭消費支出は、単価高の影響もあって数量、金額ともに減少しており、マーケット減少を裏付けている。
価格は、919で前年(798円)を上回り、内外の価格の上昇を反映した格好となった。
2008:モロッコ禁漁5/1〜6/30
2007:夏だこ当初10,000トン、期中追加2300トン、総枠12,300トン